相続手続きの完全ガイド2026|必要書類・費用・期限を時系列で解説【行政書士監修】

大切なご家族を亡くされた直後は、悲しみの中でも数多くの手続きに追われます。相続の手続きは、期限が短いものから長いものまで多岐にわたり、正しい順番で進めないと後々トラブルの原因になることがあります。

本記事では、相続発生直後から税務申告までの流れを時系列で整理し、2024年の戸籍法改正・相続登記義務化など最新制度もふまえて、実務で役立つポイントを行政書士の視点から分かりやすく解説します。海外財産や外国籍の方が関わる「国際相続」など特殊なケースについても最後に触れています。

死亡後すぐに必要な手続き(最初の1週間)

ご家族が亡くなられた直後は、悲しみに暮れている時間もないほどやることが続きます。ここでは、まず最初の1週間で必ず必要になる手続きを整理します。

死亡届の提出(死亡から7日以内)

病院で臨終を迎えた場合、医師から死亡診断書が発行されます。この死亡診断書と一体になった死亡届を、亡くなった方の本籍地・死亡地・届出人の所在地のいずれかの市区町村役場に提出します。

期限は「死亡の事実を知った日から7日以内」(国外で亡くなった場合は3ヶ月以内)です。実務上は、死亡届の提出と一緒に火葬許可申請書も提出するのが一般的で、ほとんどの場合は葬儀社が代行してくれます。

葬儀の手配

死亡届の提出と並行して葬儀の準備を進めます。葬儀社が決まれば、死亡届・火葬許可証の手配、参列者への連絡、式次第の相談などを一括でサポートしてくれることが多いので、初めての方は葬儀社に何でも相談する方針でよいでしょう。

死亡の連絡が必要な先(最低限)

以下の機関には、落ち着き次第早めに連絡しておくと後の手続きがスムーズです。

  • 勤務先(在職中だった場合) — 最終給与・退職金・死亡退職金の手続き
  • 年金事務所 — 年金受給権の消滅手続き・未支給年金の請求
  • 健康保険組合・市区町村 — 健康保険・介護保険の資格喪失届、葬祭費の請求
  • 金融機関(口座凍結 — ※タイミングは次章参照)
  • 携帯電話・インターネット・公共料金の契約先
  • クレジットカード会社 — カード停止と未払い残金の精算

役所の手続きは各窓口でバラバラに必要になりますが、最近は「おくやみ窓口」を設置する自治体が増えており、一度の来庁で複数の手続きをまとめて案内してもらえます。まずはお住まいの自治体に確認してみてください。

口座凍結への対応と「預貯金の仮払い制度」

相続手続きで最初にぶつかる壁が、故人の口座凍結の問題です。

口座はいつ凍結されるのか

金融機関は、相続人等から死亡の連絡を受けた時点で口座を凍結します(新聞のお悔やみ欄などから金融機関が独自に情報を得て凍結するケースもあります)。凍結されると、入出金・自動引き落とし・ATMの利用がすべて止まります。

凍結を解除するには、戸籍一式・遺産分割協議書・相続人全員の印鑑証明書など、相続手続き一式を完了させる必要があります。早くても1〜2ヶ月、相続人が多い場合は半年以上かかることもあります。

預貯金の仮払い制度(民法909条の2)

2019年7月の民法改正により、遺産分割が終わっていなくても、相続人が単独で一定額までなら故人の預貯金を引き出せる「預貯金の仮払い制度」ができました。葬儀費用や当面の生活費に困ったときに活用できる制度です。

引き出せる上限は、金融機関ごとに次の計算式のうち低いほうの金額です。

計算式① 計算式②
相続開始時の預金残高 × 1/3 × 法定相続分 150万円

具体例:故人の口座に1,800万円、相続人が妻と子2人の場合

  • 妻の引き出せる上限:1,800万円 × 1/3 × 1/2(法定相続分)= 300万円 → 上限150万円まで
  • 子1人あたりの上限:1,800万円 × 1/3 × 1/4(法定相続分)= 150万円 → 上限150万円まで

必要書類は金融機関によって多少異なりますが、概ね以下のとおりです。

  • 故人の出生から死亡までの戸籍謄本(または法定相続情報一覧図)
  • 申請する相続人の戸籍謄本と印鑑証明書
  • 金融機関所定の申請書

なお、引き出した金額は「その相続人が遺産分割で先に受け取った分」として扱われるため、後の遺産分割協議で調整されます。

戸籍の収集と法定相続情報一覧図

相続手続きの土台になるのが、戸籍関係書類の収集です。これがないと遺産分割も口座解約も不動産登記も何も進みません。

相続で必要になる戸籍一式

  • 被相続人(亡くなった方)の出生から死亡までの連続した戸籍 — 本籍を何度も移している場合は、それぞれの市区町村から取り寄せる必要があります
  • 被相続人の住民票除票または戸籍の附票 — 最後の住所を証明するため
  • 相続人全員の現在の戸籍謄本
  • 相続人全員の印鑑証明書(遺産分割協議書に添付。発行から3ヶ月以内のものを求められることが多い)

戸籍の手数料(目安)

書類 1通あたりの手数料
戸籍謄本(全部事項証明書) 450円
除籍謄本・改製原戸籍謄本 750円
住民票除票・戸籍の附票 300円前後(自治体による)
印鑑証明書 300円前後(自治体による)

2024年3月スタート!戸籍の広域交付制度

2024年(令和6年)3月1日から戸籍法が改正施行され、本籍地以外の市区町村窓口でも戸籍謄本等をまとめて請求できる「広域交付制度」が始まりました。本籍が遠方にある場合や、本籍を何度も移していた場合に、最寄りの役所で一括請求できる便利な制度です。

特に「子どものいない方の兄弟姉妹が相続人になるケース」では、広域交付ではほとんど集められず、結局すべて郵送請求になります。兄弟姉妹相続は戸籍収集の難易度が一気に跳ね上がるので、最初から専門家に任せることも検討してください。

法定相続情報一覧図を作っておくと便利

「法定相続情報証明制度」(2017年5月スタート)は、集めた戸籍一式を法務局に提出して、相続関係を一枚の図にまとめた公的な証明書を無料で発行してもらえる制度です。

これを作っておくと、銀行・証券会社・法務局・税務署など各窓口で戸籍一式の提出が不要になり、一覧図の写し1枚で済むようになります。手続き先が多いほどメリットが大きく、相続財産が複数ある場合はほぼ必須といってよい制度です。

  • 発行手数料:無料(何枚でも)
  • 申請先:被相続人の本籍地・最後の住所地・申請人の住所地・不動産所在地のいずれかを管轄する法務局
  • 有効期限:制度上はなし。ただし金融機関によっては「発行後〇ヶ月以内」を求められることもあるので、手続きが長期化する場合は再発行を

相続財産の調査と相続放棄の判断

相続は「財産を受け継ぐ」ことですが、借金などのマイナス財産も同じように引き継ぐことになります。そのため、どんな財産があるのかを早めに全体像を把握することが大切です。

プラスの財産(積極財産)

  • 預貯金 — 取引先の金融機関に「残高証明書」を依頼。死亡日時点の残高が相続税申告で使われます
  • 不動産 — 法務局で登記事項証明書を取得。所有不動産を全部把握するには、市区町村の「名寄帳(なよせちょう)」を取ると確実です
  • 有価証券・投資信託 — 証券会社等に問い合わせ。どこに口座があるか分からないときは「証券保管振替機構(ほふり)」の開示請求が使えます
  • 生命保険金 — 保険会社に連絡。受取人が相続人に指定されている場合は民法上は相続財産ではありませんが、相続税の計算上は「みなし相続財産」として課税対象です(非課税枠:500万円×法定相続人の数)
  • 自動車、貴金属、美術品、著作権、ゴルフ会員権、暗号資産など

マイナスの財産(消極財産)

  • 住宅ローン(団体信用生命保険で消える場合あり)
  • カードローン・消費者金融からの借入
  • 連帯保証債務(故人が誰かの連帯保証人になっていた場合)
  • 未払いの税金・医療費・家賃など

借金の存在は郵便物や通帳の引き落とし履歴から見つかることが多いですが、見落としを防ぐために「信用情報機関への開示請求」(CIC・JICC・KSCの3機関)を利用することもできます。

相続放棄の判断は3ヶ月以内

借金のほうが多い、または関わりたくない相続の場合、「相続放棄」を選ぶことができます。家庭裁判所に申述書を提出する手続きです。

法定相続人と法定相続分の確定

戸籍が揃ったら、誰が相続人になるのかを確定します。民法で「誰が相続人になるか」と「どのくらいの割合を相続するか」が決められています。

相続人の順位

配偶者は常に相続人になります(法律上の配偶者のみ。事実婚は対象外)。それ以外の相続人は、以下の順位で決まります。上の順位の人が1人でもいれば、下の順位には相続権は回りません。

法定相続人の順位 配偶者 (常に相続人) 第1順位 子(孫) 直系卑属 第2順位 父母(祖父母) 直系尊属 第3順位 兄弟姉妹(甥姪) 傍系血族 上の順位がいなければ、次の順位へ ※( )内は、本来の相続人が先に亡くなっている場合に代わりに相続する人 第2順位は父母がいなければ祖父母、第3順位は兄弟姉妹がいなければその子(甥姪)まで

相続人の順位:配偶者は常に相続人。それ以外は第1順位から順に決まります。

法定相続分

相続人の組み合わせ 配偶者の取り分 他の相続人の取り分
配偶者と子 1/2 子全体で1/2(人数で均等に分割)
配偶者と直系尊属(父母等) 2/3 直系尊属全体で1/3
配偶者と兄弟姉妹 3/4 兄弟姉妹全体で1/4
配偶者のみ すべて

注意が必要なケース

  • 前婚の子・認知された子 — 現在の配偶者との子と同じ相続権があります。戸籍を見落とすと協議が無効に
  • 養子 — 実子と同じ扱い。ただし相続税の基礎控除の計算では人数制限あり(実子がいる場合は養子1人まで、いない場合は2人まで)
  • 代襲相続 — 本来の相続人が先に亡くなっている場合、その子(孫・甥姪)が代わりに相続します
  • 未成年者と親が両方相続人 — 親子で利益が対立するため、家庭裁判所で「特別代理人」の選任が必要(母子が両方相続人の典型ケース)
  • 認知症等で判断能力がない相続人 — 成年後見人の選任が必要。すでに後見人がいる場合でも、その後見人が相続人なら特別代理人が必要な場合があります

遺産分割協議と協議書作成のポイント

相続人が複数いる場合、誰が何を相続するかを話し合って決めるのが「遺産分割協議」です。ここで決まった内容を文書にしたものが「遺産分割協議書」で、その後のすべての相続手続きで使う極めて重要な書類です。

遺産分割協議書が必要になる場面

  • 不動産の相続登記(法務局)
  • 預貯金の解約・払戻し(各金融機関)
  • 証券口座の名義変更(各証券会社)
  • 自動車の名義変更(運輸支局)
  • 相続税の申告(税務署)

手続き先ごとに原本の提出を求められることが多いので、相続人が多いケースや財産が複数にまたがるケースでは、最初から複数部(3〜5部程度)作成しておくのがおすすめです。後から追加で作ろうとすると、相続人全員に再度押印してもらう必要が生じ、手間が倍以上になります。

協議書に必ず記載する内容

  • 被相続人の氏名・死亡年月日・最後の本籍・最後の住所
  • 相続人全員の氏名・住所・続柄
  • 相続財産の具体的な内容(不動産なら登記簿どおりの表示、預貯金なら金融機関名・支店名・口座番号)
  • 誰が何を相続するか
  • 作成年月日
  • 相続人全員の署名・実印による押印

遺言がある場合の遺産分割

故人が遺言を残していた場合、原則として遺言の内容が優先されます。ただし、相続人全員の合意があれば、遺言と違う内容で遺産分割することも可能です(遺言で遺言執行者が指定されている場合は、その同意も必要)。

遺言書の種類によって必要な手続きが変わります。

  • 自筆証書遺言(法務局保管以外) — 家庭裁判所での「検認」手続きが必要。勝手に開封してはいけません
  • 自筆証書遺言(法務局保管) — 検認は不要(2020年7月〜の制度)
  • 公正証書遺言 — 検認不要。そのまま手続きに使えます

遺留分について

遺言で「全財産を特定の一人に相続させる」といった内容が書かれていた場合でも、配偶者・子・直系尊属には最低限の取り分(遺留分)が保障されています(兄弟姉妹には遺留分はありません)。

2019年の民法改正により、遺留分を侵害された相続人は「遺留分侵害額請求」という金銭での請求ができるようになりました(以前の「遺留分減殺請求」は不動産の共有状態を生み出してトラブルの温床でしたが、金銭請求に一本化されました)。請求期限は、相続開始と侵害を知った時から1年以内です。

各種相続手続き|不動産・預貯金・自動車

遺産分割協議がまとまれば、いよいよ各窓口での名義変更手続きに入ります。

不動産の相続登記(2024年4月から義務化)

2024年(令和6年)4月1日から、不動産の相続登記が義務化されました。

  • 不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内に相続登記を申請する義務
  • 正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の制裁対象
  • 過去の相続にも適用 — 2024年4月1日より前の相続で未登記のものは、2027年3月31日までに登記が必要

相続登記の必要書類は次のとおりです。

  • 登記申請書
  • 被相続人の出生から死亡までの戸籍一式
  • 相続人全員の戸籍謄本
  • 遺産分割協議書と相続人全員の印鑑証明書
  • 不動産を取得する相続人の住民票
  • 固定資産評価証明書(登録免許税の計算用)

登録免許税は固定資産評価額の0.4%です。登記は司法書士の専門分野なので、行政書士から司法書士を紹介する連携対応が一般的です。

預貯金の払戻し・口座解約

金融機関ごとに必要書類と手続きが異なるため、まずは各窓口に連絡して必要書類リストをもらうのが確実です。概ね以下が共通して必要になります。

  • 金融機関所定の相続届
  • 戸籍一式(または法定相続情報一覧図)
  • 遺産分割協議書と相続人全員の印鑑証明書
  • 故人の通帳・キャッシュカード・届出印(手元にあれば)
  • 相続人の本人確認書類

ネット銀行・ネット証券は手続きが対面より時間がかかることが多く、相続人が自分でやろうとすると何度も書類のやり取りが発生するケースがあります。

自動車の名義変更

普通自動車は運輸支局、軽自動車は軽自動車検査協会で手続きします。

  • 移転登録申請書
  • 戸籍一式と遺産分割協議書・印鑑証明書
  • 自動車検査証(車検証)
  • 車庫証明書(新所有者の住所地で取得)

自動車と同時に、自賠責保険の契約者名義変更も必要です。また、廃車にする場合は「移転登録後に永久抹消」ではなく、最初から「相続人による永久抹消登録」が可能な場合もあります。

生命保険金の請求

保険会社に連絡して請求書を取り寄せ、死亡診断書や受取人の戸籍等を提出します。受取人が指定されている生命保険金は相続人全員の同意は不要で、指定された受取人が単独で請求できます。

相続税の申告と不動産評価の注意点

相続財産の総額が「基礎控除額」を超える場合、相続税の申告・納付が必要になります。申告期限は被相続人の死亡を知った日の翌日から10ヶ月以内と短く、遺産分割と並行して準備を進める必要があります。

基礎控除額の計算式

基礎控除額
3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数

たとえば相続人が配偶者と子2人の場合、3,000万円 + 600万円 × 3人 = 4,800万円が基礎控除となり、相続財産の総額がこれ以下なら相続税はかかりません(申告も不要)。

不動産の評価はとても難しい

基礎控除を超えるかどうかの判断で最もやっかいなのが不動産の評価です。不動産には用途ごとに異なる評価額があり、どれを使うかで結論が変わってしまいます。

評価方法 主な用途 特徴
固定資産評価額 固定資産税・登録免許税の計算 実勢価格の約60〜70%。役所で取得できる
路線価(相続税評価額) 相続税・贈与税の申告 実勢価格の約80%。国税庁のサイトで公表
実勢価格(時価) 遺産分割での話し合い・売却価格 実際の取引価格。不動産会社の査定が目安

さらに、相続税の申告では土地の形状(不整形地・間口の狭さ・奥行きなど)や利用状況(貸家建付地など)によって減額補正が入り、専門家でないと正確な計算は難しいのが実情です。

たとえば当法人の所在する西東京市は、市街化区域が大半を占めるため路線価地域がほぼすべてで、倍率方式で評価される土地は限定的です。ただし農地や生産緑地も一部残っており、これらは評価方法が変わるため注意が必要です。地域ごとの傾向を理解しておくと、相続財産の大まかな見通しが立てやすくなります。

相続税の申告は税理士の専門分野です。基礎控除を超えそうなケースや、特例の活用を検討するケースでは、早めに相続税に強い税理士と連携することをおすすめします。こまいぬ行政書士法人では、提携税理士のご紹介も可能です。

こんなケースは要注意|国際相続など特殊事例

ここまで解説してきた手続きは、日本国内で完結する「ごく一般的な相続」を前提としています。次のようなケースは、通常の相続手続きでは済まず、別途特別な対応が必要になります。

国際相続に該当するケース

  • 被相続人または相続人に外国籍の方がいる
    どの国の法律を適用するか(準拠法)の判断が必要。日本法では「被相続人の本国法による」(法の適用に関する通則法36条)のが原則ですが、相手国の法律も絡みます
  • 海外に財産がある(不動産・銀行口座・証券など)
    現地の法律に従った手続きが必要。たとえば米国では「プロベイト」という裁判所手続きが必要な州があり、完了まで1年以上かかることも
  • 相続人が海外在住
    日本に住民票がないため印鑑証明書が取れず、代わりに現地の在外公館や公証人で「サイン証明書(署名証明)」を取得する必要があります
  • 被相続人が海外で亡くなった
    現地で死亡証明書を取得し、日本領事館等で手続きを経てから国内の戸籍届出を行います

関連記事:【タイの相続法】行政書士による海外法解説コラム

その他、通常と異なる対応が必要なケース

  • 相続人の中に行方不明の方がいる — 家庭裁判所に「不在者財産管理人」の選任を申し立てる必要があります
  • 相続人全員が相続放棄してしまった — 「相続財産清算人」を家庭裁判所で選任
  • 事業承継が絡む — 自社株の評価・納税猶予制度など、専門の税理士との連携が必須
  • 山林・農地の相続 — 森林法・農地法による届出が必要な場合あり
  • デジタル遺品の扱い — 暗号資産・ネット銀行・SNSアカウントなど、パスワード不明で手続きが進まないケースが増えています

これらのケースに該当する場合、早めに専門家に相談することで、時間的・経済的なロスを最小限にできます。

相続手続きの期限一覧

相続にはさまざまな期限があります。期限を逃すと取り返しがつかないものもあるので、全体像を把握しておきましょう。

相続手続きのタイムライン 死亡 7日以内 死亡届 3ヶ月以内 相続放棄の判断 10ヶ月以内 相続税申告・納付 1年以内 遺留分侵害額請求 3年以内 相続登記(義務) ※各期限は原則的な起算点です。ケースにより異なるため、個別の確認を推奨します

相続手続きの主な期限:死亡から3年までの流れ

手続き 期限 起算点
死亡届の提出 7日以内 死亡の事実を知った日
年金受給停止 10〜14日以内 死亡日
相続放棄・限定承認 3ヶ月以内 自己のために相続の開始があったことを知った時
所得税の準確定申告 4ヶ月以内 相続の開始を知った日の翌日
相続税の申告・納付 10ヶ月以内 死亡を知った日の翌日
遺留分侵害額請求 1年以内 相続開始と侵害を知った時
相続登記(義務) 3年以内 不動産を取得したことを知った日
Summary

まとめ

相続の手続きは、期限・書類・関係者のすべてが複雑に絡み合う長い道のりです。本記事で解説したポイントを改めて整理すると、次のようになります。

  • 口座凍結に困ったら「仮払い制度」を使う — 死亡を隠すのではなく、合法的に150万円まで引き出せる制度があります
  • 戸籍広域交付は便利だが制限あり — 兄弟姉妹の戸籍は取れず、郵送・代理人も不可。本人が窓口に行く必要があります
  • 法定相続情報一覧図を作っておくと手続きが劇的に楽になる — 無料で作成でき、各窓口での戸籍提出が省略できます
  • 相続放棄は「自己のために相続の開始があったことを知った時から3ヶ月」 — 単なる死亡日からではありません
  • 遺産分割協議書は最初から複数部作る — 手続き先が多いほど威力を発揮します
  • 相続登記は2024年4月から義務化・過料あり — 過去の相続も対象になっているので要注意
  • 相続税は特例を使うと税額ゼロでも申告必須 — 10ヶ月の期限を逃すと特例が使えなくなります
  • 国際相続・行方不明・事業承継などは別対応が必要 — 該当する場合は早めに専門家に相談を

相続手続きは、時間に追われる中で一度に多くの判断を求められる場面の連続です。ご自身で全部やろうとして期限を過ぎてしまうと、取り返しのつかない不利益を被ることもあります。

こまいぬ行政書士法人では、戸籍収集・遺産分割協議書作成・法定相続情報一覧図の取得・各種名義変更のサポートはもちろん、相続税が絡む場合は提携税理士と、不動産登記が絡む場合は提携司法書士と連携して、相続の入口から出口までワンストップでサポートしています。国際相続やタイ関係の案件にも対応可能です。

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こまいぬ行政書士法人/稲葉 翔

代表社員/行政書士・申請取次行政書士
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